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Author:chifuru
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『虹色ほたる 永遠の夏休み』
記念すべき第1冊目は、心温まる小説をご紹介したいと思います。
『虹色ほたる 永遠の夏休み』
著者 川口雅幸
発行 アルファポリス
こんなお話(・_・)
小学生最後の夏休み、ユウタは亡くなったお父さんとよくカブトムシを採りに来ていた山奥の廃ダムに一人でやって来たが、突然の大雨で足を滑らせて転び、頭を強打して気絶してしまう。目を覚ますと、そこは数十年前の同じ場所、ダムの建設が決まり廃村となる直前の村だった。状況もわからず不安で、早く元の時代に戻りたいと願うユウタだったが、少し年下の少女さえ子と同い年の少年ケンゾーと出会い、三人で村の最後の夏休みを楽しく過ごす。元の時代に戻るまでの束の間のことと知りつつ、親友となったケンゾーや妹のように大切なさえ子、そして村の人々との思い出は、ユウタにとってかけがえのないものになっていく。だが同時にユウタは自分の置かれた状況を徐々に理解し、そしてもうひとつの重大な秘密を知る。複雑な思いの中で時間は楽しくも容赦なく過ぎ、やがて、来てはいけない「そのとき」が来ることを悟る。村では、最後の夏祭りが幕を開けていた……。
ここがイイ!(^。^)v
人は記憶を蓄積して日々生きてますが、もしそんな記憶のいくつかがある日を境に消えてしまうとしたら、みなさんどう思いますか? とりわけ、自分にとってとても大切な思い出がすっぽりなくなっちゃったら? 単に「忘れる」のとは違いますよ。「なかったこと」になっちゃう。「思い出を失くした」という認識すらできない。本人は何とも思わないんだろうけど、はたから見るととっても切ない! この物語の主人公はタイムスリップでたどり着いた昔の村で大切な思い出を作ります。村で出会った少年との間には確かな友情、そして少女との間には淡くほのかな思いが生まれるのですが……? 廃村を控えた夏休み、それぞれの思いを抱えて限られた時間を精一杯生きる彼らの姿がたまらなくいとおしい! なかでも少女はある重大な決断をするのですが、彼女を通して語られるほたるの姿は美しく、はかなく、強い。ラストの奇跡は必見! 読後にじんわりと温もりが残る一冊ですよ。
基本的に、僕は「夏」という言葉に弱いみたいです。本屋さんに行っても、タイトルに「夏」が入ってる本はついつい手に取ってしまいます。心がキュッと締め付けられるような切なさのようなものを無意識のうちに期待してしまってるのかな? この作品も、そんなふうにして手に取ったもののひとつです。タイトルの「夏」の文字にはもちろんですが、この作品に関しては表紙のイラストに完璧にやられました!! 「夏」の文字に僕が期待するものがぎっしり詰まった、僕にとっては忘れがたい一冊です。あ、またキュンとしてきた……(・_;)。
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